プロレス観戦を長くしていると「セメント」「シュート」などと言った言葉を耳にすることがあります。
ただ、これについて詳しく解説した記事や書籍がそこまでないため、正しい意味を理解している人があまり多くありません。
そこで、今回の記事ではプロレスの「セメント」についてあらゆる角度から解説していこうと思います。
具体的には、以下の通り。
- セメントとは
- セメントの関連用語
- セメントマッチになる理由
- セメント最強レスラー3選
本記事を読むことで、プロレスの「セメント」について基本的な意味、関連用語、セメントマッチな理由、セメント最強レスラーなど幅広く理解することができますよ。
プロレスのセメントとは?
プロレスにおける「セメント」とは、試合中にレスラーが実際に相手を攻撃し、本気で戦うことを指します。
通常、プロレスは格闘技エンターテインメントで台本や筋書きに基づいて行われます。
詳しくは以下の記事で解説済み。


一方、セメントマッチではいわゆる「ガチ」と呼ばれる真剣勝負が繰り広げられます。
この「真剣勝負」は、レスラー同士のトラブルや意地の張り合いが引き金となることが多く、観客にとっても緊張感あふれる試合となります。
ただ、現代プロレスではセメントマッチが行われることはほとんどありません。
プロレスのセメントの関連用語
プロレス界には「セメント」と似た意味を持つ言葉がいくつかあります。
具体的には、以下の通り。
- ガチ
- シュート
- ピストル
それでは、詳しく解説します。
ガチ
「ガチ」とは、プロレスの試合において「本気で戦う」ことを指す言葉です。
先ほど書いたように、プロレスはあらかじめ決められた台本に沿って進行します。
一方、「ガチ」な試合は台本に依存せず、レスラーが真剣に力をぶつけ合い戦います。
レスラー同士のトラブルや因縁がある場合、「ガチ」の試合になることが多く、結果としてセメントマッチと呼ばれることもあります。
ファンにとっては、レスラーの本気のぶつかり合いを見られる貴重な瞬間ではありますが、プロレス本来の形とは少し離れたものと言えるでしょう。
シュート
「シュート」は、台本に従わずに攻撃を加える行為を指します。
プロレスラーが相手に対して予告なしに実際の技をかけることで、試合が台本の枠を超えてリアルな戦いに発展します。
シュートは特にセメントマッチにおいて見られ、レスラー間の緊張感が高まった時や遺恨が深いレスラー同士の試合に起こりやすいです。
シュートが試合に含まれることで、プロレスのエンターテインメント要素が一転し、ピリついた緊張感に包まれた試合になります。
これは実際に「シュート」があった試合を見た人ではないとわからない感覚で、従来のプロレスでは決して味わえないものと言えます。
ピストル
「ピストル」は意味としては「シュート」や「ガチ」とほぼ同義で、「真剣勝負」や「ガチンコ勝負」の隠語になります。
この言葉自体、かつて存在した全日本女子プロレスで使用されていた言葉で、映画「極悪女王」でもたびたび登場する言葉になります。
なぜセメントマッチになるのか?
セメントマッチが発生する背景は以下の通り。
- リング外でのトラブル
- 試合中の技の掛け方に相手選手への不満
- レスラーのプライドや名誉を守る
このような理由により、プロレスからセメントマッチに発展します。
ただ、セメントマッチのような戦いは、選手がプロレス団体を統括していた一昔前の時代によく見られたもので、企業がプロレス団体を経営するようになった現在ではほとんどなくなりました。
プロレスでセメント最強レスラー3選
ここでは、プロレスでセメント最強レスラーを3人紹介します。
具体的には、以下の通り。
- 前田日明
- ブロック・レスナー
- 藤田和之
それでは、詳しく見ていきます。
前田日明
前田日明さんは、シュートスタイルのプロレスを体現したレスラーとして知られています。
特に新日本プロレス時代には、セメントマッチで多くの伝説を作り上げました。
例えば、「伝説の不穏試合」とも言われたアンドレ・ザ・ジャイアントとの一戦や初代タイガーマスク(佐山聡)との試合はまさにセメントマッチと言っても過言ではないでしょう。
前田日明さんの戦い方は、エンターテインメントよりもリアルな格闘技を重視しており、相手を圧倒する力強い攻撃が特徴です。
シュートスタイルと言うと前田日明さんの名前が思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか。
ブロック・レスナー
ブロック・レスナーは、プロレスと総合格闘技の両方で成功を収めた選手です。
レスナーの持つフィジカルとリアルな格闘技の経験は、シュートを仕掛けられた際にも相手を圧倒する力を持っており、セメントマッチにおいても実力者と言えます。
特にWWEやUFCでの活躍は記憶に新しく、プロレスでもセメントマッチでも強い唯一無二の最強レスラーと言えるでしょう。
藤田和之
藤田和之は、プロレスと総合格闘技の両方で輝かしい実績を持つレスラーであり、セメントマッチでもその強さを発揮しました。
特に彼の試合スタイルは、強靭な肉体とスタミナを活かした圧倒的なパワーが特徴です。
藤田は新日本プロレスやPRIDEで活躍し、対戦相手を本気で叩きのめす姿勢から「最強のシュートファイター」とも称されます。
個人的には、現在の日本人プロレスラーの中では、一番強いレスラーとの呼び声が高いです。
まとめ:一昔前のプロレスではセメントが多々あった
本記事では、「プロレスのセメント」について色々と解説してきました。
まとめると、セメントとは本来の筋書きにはない攻撃を相手に与えることを言い、「ガチ」「シュート」「ピストル」と言った言葉でも表現されます。
セメントマッチが起きる理由としては、レスラー同士の個人的なトラブルやプライドが引き金となることがほとんどで、一昔前のプロレスによく見られました。
ただ、企業がプロレス団体を経営するようになった現在では、セメントマッチはほとんど見られなくなりました。
それでは、今回の記事はここまでにしたいと思います。
楽しいプロレスライフをお送りください。