プロレスファンなら誰もが一度は心を奪われる、あの強烈な投げ技「パワーボム」。
試合の流れを一瞬で変え、観客を熱狂させるインパクトは、まさにプロレスの華ですよね。
この記事では、パワーボムがどのような技なのか、その歴史や起源、そしてあのテリー・ゴディや天龍源一郎、川田利明といった伝説的な名手たちが、いかにこの技を昇華させてきたのかを深掘りしています。
- パワーボムとは
- パワーボムの歴史・起源
- パワーボムの種類
- パワーボムの名手
- パワーボムの関連技・派生技
本記事を読むことで、パワーボムについて様々な角度から理解を深めることができるので、プロレス観戦がさらに楽しくなることでしょう。
それでは、記事の最後までどうぞ。
パワーボムとは
プロレスにおけるパワーボムは、数ある投げ技の中でも特にダイナミックで、試合の勝敗を決めるフィニッシュホールドとして、あるいは試合の流れを大きく変える大技として、多くのプロレスラーが使用しています。
相手を担ぎ上げ、文字通りマットに叩きつけるその衝撃的な光景は、観客に大きなインパクトを与え、プロレスの醍醐味の一つと言えるでしょう。
基本的な形は、相手を逆さまの状態で肩に担ぎ上げ、そのまま前方に倒れ込みながら、相手の背中をマットに叩きつけるというものです。
この技は、相手の体重と落下エネルギーを利用するため、見た目にも非常に説得力があり、特に強靭な肉体を持つパワーファイターがよく繰り出す技になります。
パワーボムの歴史・起源
パワーボムの明確な起源については諸説ありますが、広く知られているのは、アメリカのプロレスラー、テリー・ゴディが開発したという説です。
具体的には、プロレス界の伝説的存在であるルー・テーズ氏が、この技の原型となる動きをテリー・ゴディ選手に伝え、ゴディがパワーボムをフィニッシュホールドとして確立させました。
テリー・ゴディは1980年代から90年代にかけて、「人間魚雷」といった異名で恐れられ、その強靭な肉体から繰り出されるパワーボムは多くの対戦相手をマットに沈めました。
日本においては、WARのリングでテリー・ゴディと壮絶な激闘を繰り広げた天龍源一郎選手が、彼からこの技を受け継ぎ、自身のフィニッシュホールドの一つとして使用しました。
天龍選手のパワーボムは、ゴディ選手とはまた違った粘りや角度があり、多くの名勝負を生み出す決め手となりました。
このように、パワーボムは様々な説や選手たちの手によって改良・発展を遂げながら、現代プロレスにおいても重要な技として受け継がれています。
パワーボムの名手
ここでは、パワーボムの名手を3人紹介します。
テリー・ゴディ
「人間魚雷」と呼ばれたテリー・ゴディ選手は、パワーボムという技を語る上で決して外せない存在です。
彼はその巨体から繰り出されるパワフルなプロレスを展開し、パワーボムを代名詞としていました。
ゴディ選手のパワーボムは、相手を文字通り豪快にマットに突き刺すような強烈なもので、受けた相手は立ち上がることが困難になるほどのダメージを受けました。
彼のパワーボムは、その後の多くのパワーボム使いに影響を与え、この技がフィニッシュホールドとしての地位を確立する上で非常に大きな役割を果たしたのです。
テリー・ゴディ選手のパワーボムは、まさに「破壊」という言葉がふさわしい、伝説的な技でした。
天龍源一郎
「風雲昇り龍」天龍源一郎選手もまた、パワーボムの歴史を語る上で欠かせない名手です。
彼はテリー・ゴディ選手との壮絶なライバル関係の中でパワーボムを習得し、自身の主要なフィニッシュホールドの一つとして昇華させました。
天龍選手のパワーボムは、相手を担ぎ上げてから一瞬の間を置き、渾身の力で叩きつける粘りのあるフォームが特徴で、相手の体重や抵抗を受け止めながらも決めきる力強さがありました。
全日本プロレス時代には、三沢光晴選手や川田利明選手といった「四天王」を相手に、数々の激闘の中でこのパワーボムを決め、勝利を掴みました。
彼のパワーボムは、見る者に「これで決まる!」という期待感を抱かせ、多くのプロレスファンを魅了しました。
川田利明
「デンジャラスK」こと川田利明選手も、パワーボムを自身の代名詞としたプロレスラーの一人です。
彼は全日本プロレスの「四天王」の一角として、熾烈な戦いを繰り広げる中でパワーボムを多用しました。
川田選手のパワーボムは、相手をマットにたたきつけてからフォールに行くとき、両足を上げて全体重を浴びせてフォールに行くのが特徴でした。
三沢光晴選手との三冠ヘビー級選手権試合など、歴史的な名勝負の数々で、このパワーボムが使われ、観客を大いに沸かせました。
彼のパワーボムからは、勝利への執念と、相手への一切の容赦のなさが感じられ、試合の緊張感を最高潮に高める重要な技と言えます。
パイルドライバーの関連技・派生技
ここでは、パワーボムの関連技・派生技をまとめています。
- 滞空式パワーボム
- 垂直落下式パワーボム
- 餅つきパワーボム
- サンダーファイヤー・パワーボム
- ビッグ・クランチ
- ラストライド
- ジャックナイフ・パワーボム
- 振り子式パワーボム
- ターボ・ドロップII
- ターンバックル・パワーボム
- 雪崩式パワーボム
- スーパーフリーク
- ダブルアーム・パワーボム
- マイバッハ・ボム
- レイザーズ・エッジ (アウトサイダーズ・エッジ)
- ポップアップ・パワーボム
- トーチャー・ラック・ボム
- トルネード・ボム
- トロフィー・キル
- 羅喉
- ジャンピング・パワーボム
- シットダウン・ジャンピング・パワーボム
- 倒れ込み式ジャンピング・パワーボム
- シットダウン・ラストライド
- ライガー・ボム
- スパイラル・ボム
- ドクター・ボム
- タイガー・ドライバー
- ブラスター
- BTボム(ブラック・タイガー・ボム)
- クロスアーム・スプラッシュ・マウンテン
- ピラミッド・ドライバー
- パワープレート
- ナイアガラ・ドライバー
- ネック・ハンギング・ボム
- スカイハイ・ドロップ
- ミラクルエクスタシー
- ブルーサンダー
- ストレッチ・ボム
- オレンジ・クラッシュ
- サイバー・ボム
- クロスファイヤー
- 鬼殺し
- タワーハッカー・ボム
- ファイヤーマンズキャリー・ボム
- イグチ・ボム
- ギターラ・デ・アンヘル
- ブラックアウト
- マイバッハ・ボム・ツヴァイ
- ツープラトン・パワーボム
- 喉輪ボム
- セルフサービス・ボム
- スーパー・パワーボム
- リバース・パワーボム
- フェニックス・プレックス
- リバース・タイガー・ドライバー
まとめ:パワーボムとはレジェンドたちがそれぞれの哲学をもって昇華させてきた技
今回の記事では、プロレスのダイナミックな投げ技、パワーボムについて掘り下げてきました。
パワーボムは、テリー・ゴディ選手が確立し、天龍源一郎選手や川田利明選手といったレジェンドたちがそれぞれの哲学をもって昇華させてきた技になります。
今回の内容を通して、あなたがパワーボムを見る視点が少しでも変わり、今後のプロレス観戦がさらに深く、面白いものになれば嬉しいです。
それでは、本記事はここまでにしたいと思います。
楽しいプロレスライフをお送りください。